UX関連イベント「Webアクセシビリティの学校 in 横浜」に行ってきました。

2/16(木)開催のUX関連イベント「Webアクセシビリティの学校 in 横浜」に行ってきました。このイベントはweba11y.jpを運営する株式会社インフォアクシアさんの主催で、Webアクセシビリティの第一人者であるインフォアクシア代表の植木氏が講師とあって、席数約30人の会場は満席でした。 

講義はまずWebアクセシビリティの必要性についての解説から始まりましたが、Webアクセシビリティには3つの社会的機運「障害者差別解消法」「高齢社会」「2020東京オリンピック/パラリンピック」があること、健常者であってもデバイスや周囲の状況によってはWebにアクセスできなくなり得ること、Webアクセシビリティは使いやすさや心地よい体験を追求する前に前提として為すべきものであることが語られました。東日本大震災の際に行政がPDFで情報を発信したため、避難所の人達はガラケーで情報を入手できず、スマホを持っていてもPDFアプリのために余計な電力を消費してしまったという逸話は非常に参考になりました。

明日から実践できるWebアクセシビリティ確保のキホンの「キ」として植木氏の挙げたポイントは以下の10項目です。 

  1. ページの内容が分かるページタイトルを記述する 
  2. 見出しやリストなどの文書構造をマークアップする 
  3. リンクテキストは、リンク先が分かる文言にする 
  4. 情報を伝えている画像に代替テキストを提供する 
  5. 文字色と背景色のコントラストを確保する 
  6. ユーザーがコンテンツを拡大表示できるようにする 
  7. キーボードだけでも操作できるようにする 
  8. フォーム・コントロールのラベルを提供する 
  9. データテーブルの構造をマークアップする 
  10. エラーメッセージではエラー箇所を明示する  

じつは上の10項目のうち1,2,3,4,9はSEO対策と共通です。検索エンジンのクローラーにも理解できる(いわゆる「マシンリーダブル」な)HTMLテキストであれば、視覚障害者用の読み上げソフトもHTMLテキストを正しく理解し視覚障害者に対して適切なアシストができる、とのことでした。

いままで意識していなかったのですが、最新のHTML規格であるHTML5はアクセシビリティ対策としてもなかなか優秀であることがわかりました。もちろんコンテンツ作成時の配慮も併せて行わなければWebアクセシビリティは実現しないのですが、こういった最新の規格のキャッチアップはやはり重要であると再認識しました。 (森山)

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