誰のためのLEDランプ?

私事ですが先日旅行中に印象的な出来事がありました。

全席指定の特急列車に乗り込んだところ、すでに誰かが私の予約した指定席に座っていました。先客氏に「席をお間違えではないですか?」と尋ねたところ「ここは空席のはずである、指定席券を買うため車掌を待っている」という予想外の答えが返ってきました。 

 結論としては私が正しかったのですが、なぜ先客氏は空席だと誤解したのでしょう?しばらくの思案の後、どうやら特急車両に備え付けられた空席表示LEDランプが原因だろうと思い至りました。 

 最新型の特急車両には空席表示LEDランプが備わっており、予約済席には「緑」、空席には「赤」のLEDが点灯することになっています。一般的に「緑=肯定を意味する色」「赤=否定を意味する色」です。

では空席表示LEDランプの緑点灯は「誰」に「何」を肯定しているのでしょうか?

そもそも空席表示LEDランプは「とりあえず乗車して車内で車掌から指定席券を買うつもりの、未予約客」のために設置されたもののはずです。予約済客はLEDランプなど無くとも指定席券があるのですから。未予約客からすれば「緑=未予約客が座っても良い席」「赤=未予約客が座ってはいけない席」だと錯誤するのは当然のように思えます。空席表示LEDランプは「緑=未予約客に、着席を肯定する色」として設計すべきでした。

些細なことではありますが不愉快なユーザー体験であることは間違いありません。今からでも遅くないので改善を望みます。(森山)


中央線特急に新たな着席サービスを導入します|JR東日本 :https://www.jreast.co.jp/press/2018/20181019.pdf

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