行動の習慣化が引き起こすヒューマンエラー

先日、ファミリーレストランのドリンクバーにて、アイスコーヒーとトロピカルアイスティーを間違えて飲んでしまうという出来事がありました。原因としては、その店ではいつもアイスコーヒーのサーバーをドリンクバーの左端に置いていたのに、その日だけなぜかトロピカルアイスティーを左端に設置していたことが直接の原因になります。

とはいえ、トロピカルアイスティーのサーバーには「トロピカルアイスティー」と書かれた大きなラベルが貼り付けてありました。それでも間違えたのです。「習慣化」がヒューマンエラーを引き起こした事例といえます。

習慣化は、脳の負荷を軽減するための脳の基本的機能です。行動の習慣化によって特定の作業が無意識にできるようになり、作業効率は上がっていきます。

しかしながら、習慣化は常に良い結果をもたらすとは限りません。上述したドリンクバーの一件のように、ヒューマンエラーの原因になることもあります。このような場合、利用者の不注意を責めることはできません。なにしろ習慣化は脳の基本的機能なのですから。

ヒューマンエラーを減らし顧客満足度の高い製品サービスを実現するには、設計者は、初心者向けの配慮とおなじくらいに、習慣化に至った熟練者向けの配慮を行う必要があります。

習慣化に至った熟練者向けの配慮としてまずすべきは、変化を意識させることでしょう。たとえば近年のスマホアプリは更新によってUIデザインが大きく変更されることがありますが、アプリ更新後にスプラッシュ画面やコーチマークによって注意喚起することでヒューマンエラーを減らすことができます。

人間は間違える生き物であり、努力や根性などではヒューマンエラーは解消しません。設計者が人間の認知特性や身体特性を熟知し、設計によってヒューマンエラーを解消していくことが肝要です。(森山)

UX Yokohama

UXデザインをテーマにした横浜のIT勉強会サークルです。

前後の記事

関連記事

0コメント

  • 1000 / 1000