年賀状をPowerPointでつくる

以前にKeynoteを使って年賀状を作る方法についてご紹介しました。Keynoteはスライド原稿の寸法をセンチメートルで表現するのに対して年賀状印刷業者に納品する画像データは寸法をピクセルで表現するため、寸法単位の換算が必要であると説明しました。

この問題はPowerPointでも生じます。Windowsユーザーの方はスライド作成アプリとしてPowerPointを使われている方が大半でしょう。この記事ではPowerPointで年賀状原稿を作成する手順について説明します。

作成の手順

手順は以下の通りです。

  1. 準備として年賀状に適したフリー画像素材や筆文字フォントを集めておく
  2. 作りたい絵柄面データの画像サイズを決める。ここでは日本郵便総合印刷サービスへの入稿用に幅1181×高さ1748ピクセルの縦長の画像とする
  3. PowerPointで新規書類を作成する
  4. 新規書類のスライドサイズを<ユーザー設定のスライドサイズ><幅31.25cm><高さ46.25cm>にする(注:計算式としては「出力したいピクセルサイズ÷96×2.54=設定すべきスライドサイズ(cm)」になります)
  5. 通信面の絵柄を作成する
  6. メニューより[ファイル>エクスポート>ファイルの種類の変更>PNGポータブルネットワークグラフィクス]を選択し、スライドをPNGファイルとして書き出す
  7. 念の為、出来上がったPNGファイルの画像サイズが幅1181×高さ1748ピクセルであることを確認する

注意事項

いくつか注意すべき点があります。 

スライドサイズ

前述の通り、短辺1181×長辺1748ピクセルのPNG画像データをPowerPointで出力するには、スライドサイズを<幅31.25cm><高さ46.25cm>、または縦横入れ替えて<幅46.25cm><高さ31.25cm>にする必要があります(計算式としては「出力したいピクセルサイズ÷96×2.54=設定すべきスライドサイズ(cm)」になります)。

この短辺1181×長辺1748ピクセルという数字は、プリンタの印刷解像度とはがきの用紙寸法から計算されています。

たとえば、[日本郵便総合印刷サービス](https://print.shop.post.japanpost.jp/)では「画像サイズ=短辺1181×長辺1748ピクセル」と指定されています。これは「印刷解像度=300dpi、用紙寸法=短辺100×長辺148mm」から計算されたものです。

もしもオンライン印刷サービス業者から画像サイズが指定されていない場合、印刷解像度は300dpiの二倍高解像な600dpiとした方が無難です。すなわちスライドサイズを<幅62.5cm><高さ92.5cm>にする必要があります。

上下左右端の余白

大多数のオンライン印刷サービスでは「普通年賀はがきに印刷」「写真印刷用はがきに印刷」のいずれかを選択できます。

そして「普通年賀はがきに印刷」を選択した場合、プリンタの技術的制約により、はがきの上下左右端5ミリにはインクを載せられず余白となります。 日本郵便総合印刷サービスでは受け取った原稿をわずかに縮小して余白を作るので印刷が欠けることはありませんが、業者によっては欠ける可能性があるので注意してください。

フリー画像素材と筆文字フォントの入手方法

Googleで検索すれば多数ヒットしますが、有名どころを挙げておきます。

フリー画像素材

イラストAC https://www.ac-illust.com/

日本郵便株式会社フリーイラスト集 https://www.post.japanpost.jp/send/create/freeillust/downloads/

 キヤノンクリエイティブパーク https://creativepark.canon/jp/

エプソン年賀状特集 https://www.epson.jp/katsuyou/nenga/

ブラザー年賀状特集 https://online.brother.co.jp/ot/dl/nenga/

フリーフォント

FONT FREE https://fontfree.me/ Googleフォント https://fonts.google.com/?subset=japanese


それでは皆様よいお年を。  

UX Yokohama

UXデザインをテーマにした横浜のIT勉強会サークルです。

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