朗報!最新版Keynote7.1はフォントを一括置換できる

PowerPointにあってKeynoteにはない機能の一つ「フォントの一括置換」が、Keynote7.1から搭載されました。メニューバーの「フォーマット>フォント>フォントの置換…」から機能を呼び出せます。

これがなぜ朗報なのかというと「プレゼン資料共有サイトSlideShareに、MacOSで作成したPDFをアップロードすると、文字の日本語部分が消える」という不具合があり「MacOS標準搭載以外の日本語フォントを日本語部分に使用することで、症状が発生しなくなる」という対策があるからです。Keynoteのテンプレートを編集してフォントを標準搭載以外のフォントに変更してから資料作成を始めても、いつのまにかヒラギノフォントが混入していることがあり、書類全体で一括してフォントを置換する機能は、SlideShareを多用するUX Yokohamaとしては待望の機能でした。本当はSlideShare運営者がサーバー側で解決すべき問題なのですが、とりあえずはこれで一安心です。


さて、これより以降は余談としておすすめのフリーフォントを紹介します。

MigMix 1P

UX Yokohamaの資料PDFで多用しているゴシック体フリーフォントです。M+フォントというフリーフォントを元に、IPAゴシックという別のフォントを合成してJIS第4水準の漢字までをそろえたものです。後述するNoto San Serif CJK JPというゴシック体フリーフォントと比べ、MigMix 1Pの方がすっきりとしたスマートな印象を受けます(個人の感想です)。MigMix 1PのPはプロポーショナルフォントの意味で、等幅フォントのMigMix 1Mも存在します。

http://mix-mplus-ipa.osdn.jp/migmix/

M+フォント

前述のMigMix 1Pは、標準と太字の2種類のフォントウェイトしかありません。MigMix 1Pの作者は、極太文字や極細文字を使いたい場合にはM+フォントを利用するよう提案しています。M+フォントはMigMix 1Pの元になったフリーフォントであり、両者の字形は同一です。

http://mplus-fonts.osdn.jp/about.html

Migu 1M

テキストエディタ用のフォントとして個人的に多用しているゴシック体フォントです。M+フォントというフリーフォントのひらがな・カタカナ・英数字の字形を修正し、英数字のゼロとオー、カタカナのパとバなどのよく似た文字の読み間違いがないように配慮されたユニバーサルデザインフォントです。修正が過剰と感じる人もいるのでUX Yokohamaの配布用PDFファイルには用いていません。Migu 1MのMは等幅フォントの意味で、プロポーショナルフォントのMigu 1Pも存在します。

http://mix-mplus-ipa.osdn.jp/migu/

Nasu M

私は以前よりM+フォントを使っていた成り行きからM+派生のMigu 1Mをテキストエディタ用に使っていますが、フリーのユニバーサルデザインフォントとしてはもう一つNasuフォントがあります。これはAdobeの配布しているフリーフォント、源ノ角ゴシックからの派生です。Nasu MのMは等幅フォントの意味で、プロポーショナルフォントのNasuも存在します。

http://itouhiro.hatenablog.com/entry/20140917/font

源暎ラテミン

どことなくモリサワのフォーク書体に似ているフリーフォントです。タイトルロゴなどでアクセントをつけたいときに使用しています。ただし作者によれば「機械的な処理で作成された漢字のため字潰れなどがあり、品質は保証しません。無いよりはマシなオマケとして使いたい漢字が問題ないか確認しながらご利用ください」とのことですので、長い文章に用いるのは避けた方がよいかもしれません。

http://okoneya.jp/font/genei-latin.html


はんなり明朝

どことなくモリサワのA1明朝に似ているフリーフォントです。墨溜まりをイメージしたラインが印象的です。これもタイトルロゴなどでアクセントをつけたいときに使用しています。

http://typingart.net/?p=44

Noto San Serif CJK JP および Noto Serif CJK JP

GoogleとAdobeが共同開発し無料で配布している日本語フォントです。Noto San Serif CJK JP はゴシック体、Noto Serif CJK JPは明朝体です。フォントウェイトが7段階あるので、デザインにこだわりたいときに重宝します。なお、Adobeでは同じフォントを源ノ角ゴシック、源ノ明朝の名前で配布しています。

https://www.google.com/get/noto/

この記事で紹介したフォントはすべてWindowsとMacOSの両方に対応しています。MacOSでフォントを追加インストールするには、フォントファイルをダブルクリックしてダイアログを開き「フォントをインストール」ボタンをクリックしてください。Windowsでフォントを追加インストールするには、「スタート>コントロールパネル>デスクトップのカスタマイズ>フォント」の順にクリックして「フォント」フォルダを開き、フォントファイルをフォルダ内にドラッグ&ドロップしてください。(森山)



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